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   共催: ・一般社団法人 日本翻訳協会  ・バベルユニバーシティ

「特許翻訳能力検定試験」試験対策セミナー レポート                

 外資系銀行を経て特許事務所にて勤務
 現在、奥田国際特許事務所パートナーとして、また翻訳者、執筆者、弁理士として活躍し、
 米国バベル翻訳大学院では第3科目「特許・技術・医薬翻訳専攻」にて「特許翻訳レベルⅠ

 (英日)」をプロフェッサーとして担当


  <著書>
 「ゼロからできるアメリカ特許取得の実務と英語」(秀和システム)
 「国際特許出願マニュアル2版」(中央経済社)
 「なるほど図解特許法のしくみ(2版)」(中央経済社)
 「なるほど図解著作権法のしくみ(2版)」(中央経済社)
           「なるほど図解商標法のしくみ(2版)」(中央経済社)
                        「米国特許法改正のポイント」(中央経済社)
                        「ネイティブに笑われない英文ビジネスメール」(中央経済社)
                        「こんなにおもしろい弁理士の仕事(3版)」(中央経済社)
                        「誰でも弁理士になれる本(4版)」(中央経済社)


「特許翻訳能力検定試験」試験対策セミナー  受講レポート

レポーター 小林将門  バベル翻訳大学院インターナショナルパラリーガル・法律翻訳専攻

 7月8日に開催された「特許翻訳能力検定試験」試験対策セミナーに参加したので、以下のとおり報告する。

 本セミナーは、JTA公認 ビジネス翻訳能力検定試験
(http://www.jta-net.or.jp/about_business_exam-2.html)の一つである、特許翻訳能力検定試験の試験対策のためのものであり、内容としては、本試験の過去問から課題を事前提出し、
その解答を解説するというものだった。

 以下、解説で有意義だと思ったことを挙げる。
 英文要約問題については、課題提出時に自分で解いてみて、事実を淡々と羅列している科学技術文をどのように要約したものか苦心したが、セミナーでの「まず最初の文を入れてみる」との説明になるほどと思った。時間的に制約のある試験問題での実践的な指針として有用だと思う。
 日英翻訳問題では、「(登録商標)」の文言をどのように訳すかということで、いくつかの本に当たってみたところ「®」などの記号を入れるとよいとしているものがあったでそのようにしたが、解説では「(registered trademark)」としたほうがよいとのことだった。この情報もひとつ有意義だった。
 その他、具体的な言葉の訳として有意義だったことを以下に列挙する。
 「receive data from and send data to xxx」という言葉の場合、これが「receive and send from/to」といった形で出てくることも多い、とのことだった。これは自分が法律文書の翻訳をする上でも感じていたことで、このような言い方が多く出てくるというのは合点がいくことだった。
 「include」という言葉について、「列挙」(usenet newsgroups, telnet, FTP, audio streams, and video streams.)によく使われることも日頃感じていたことであり、納得がいった。
 「in turn」について、「それから次に」との訳にもなるほどと思った。よく出てくる言葉ではあるが、それだけに陳腐な接続になりやすく、ヴァリエーションを揃えておきたい語だと思う。
 「enable」(動詞)について、科学技術文では「イネイブル」で通るとは知らなかった。やはり専門的に携わっている人の言うことは、少しでも聴くに値すると思った。

 以上がセミナーの中心的な目的についての報告であるが、その他、特許翻訳について知り始めた身として有益だったことは、インターネットでの情報入手方法について具体的に知ることができたことだった。セミナー内でも、Google Patent Search(https://www.google.com/?tbm=pts&gws_rd=ssl)で特許文献を検索できることが具体的な手順とともに示されたが、自分でも課題回答作成時に特許文献を検索できるサイトにアクセスして文献を入手してみたりし、インターネット上の情報をどのように活用できるかを自分で見つける機会となったことも利点だった。

 以上、試験の過去問に接することができたことは非常に有意義だった。特許文書も法律文書としての側面があり、準備が整えば本試験を受験してみたい。


以上

          

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