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一般社団法人 日本翻訳協会(JTA)は翻訳の世界標準を目指します。

     

イギリス ITI

設立趣旨・沿革

英国翻訳通訳協会(The Institute of Translation & InterpretingITI))は、国際社会への整合性の取れた、プロフェッショナルな最高水準の通訳・翻訳を推進することを目的として1986年に英国で設立された唯一の翻訳者・通訳者のプロフェッショナル・メンバーシップを掲げた民間独立団体です。

ITIは、通訳・翻訳サービスのプロバイダーとして水準の高い基準設定を持つ機関で、厳密な協会管理基準に基づき評価された資格のあるプロの翻訳者、通訳者が登録しています。その登録規模は、世界各国より100以上の言語方言で、登録者数3,000人を上回ります。

ITIは、過去26年以上にわたり、最高レベルの翻訳、通訳を提供し続けており、現在は政府や企業、そして様々な団体のニーズに合わせた翻訳、通訳を提供することでこの業界のサービス第一情報源となっています。また、ITIは、翻訳・通訳業界にとってはなくてはならない存在であり、通訳者、翻訳者のための個々の専門的な能力開発もサポートしています。


◆活動内容

・政府や企業、そして様々な団体のニーズに合わせたプロの翻訳者、通訳者を広く一般に紹介しています。に登録しているメンバーは、ITIが定めた管理基準に基づき評価された資格のあるプロの翻訳者、通訳者です。

・最高水準のサービスを提供するために、個々の能力にあったメンバーシップの登録促進、専門的な能力開発のサポート、キャリアアップのためのトレーニングなどの活動をしています。また、特に専門能力開発のための実践的な研修や機会を翻訳者、通訳者の提供することに重点を置いています。

セミナーや、ワークショップ、登録メンバー交流会などのイベントを通して、どのように個々のプロフェッショナル達がビジネス運営をしていくかなど、幅広くディスカッションする場を提供しています。

プロになるためのトレーニング、専門能力開発サポート、またプロフェッショナルとしてビジネスを経営する手法セミナー、メンバー様同士の交流や翻訳通訳業界の最新情報の発信など、多岐にわたる活動を日々続けています。

メンバーシップ

1.メンバーシップのグレード
英国翻訳通訳協会(ITI)のメンバーシップのグレードは、翻訳者、通訳者のキャリアパスと同様に、またメンバーのキャリアアップのサポート支援を念頭において、設計されています。個人会員の主なグレードは、学生、準会員、正会員そしてフェローシップ会員です。翻訳会社、社内翻訳部署勤務の方、大学で翻訳通訳を教えている先生方、国際機関、政府やNGOは、法人会員として登録できます。すべてのメンバーは、プロフェッショナルとしての行動規範を遵守することを求められています。

2. 学生会員
学生会員としてITIに登録した場合、あなたの翻訳者、通訳者としての将来のキャリアプランを立てる、手助けのできる様々な情報にアクセスいただけます。学生会員は、基本的なビジネススキルと、MITI会員になるためのガイドラインを学ぶことができます。大学で勉強をしながら働きたい学生は、無料での法律ヘルプライン、クレジット・セーフ・クレジット・チェッキング、コンピューター翻訳ツールの割引などいろいろな特典を利用できます。学生会員は、プロとしてのキャリアを築く第1歩であり、それは将来の自分への投資となります。会員のみがアクセスできるリソース、サポート、様々なガイドなどあなたのキャリアアップをお手伝いできるよう設計されています。学生会員の年間費は、44ポンドです。

2-a. 学生会員の特典
-世界によく知られたプロフェッショナル団体の会員になれる。
-英国翻訳通訳協会ウェブサイトの会員様のみの情報にアクセスできる。
-会員様のみアクセス可能な情報を通して、プロとしての能力開発のサポートが受けら
 れる。

-隔月のBulletin誌の購読
-英国翻訳通訳協会、また関連機関への割引招待
-個人会員、法人会員との交流の機会
-最新情報の提供。
-産業をリードする情報の割引料金。
-会員フォーラムへのアクセス。

2-b. 学生会員の会員料金
学生会員の年間費は、44ポンドです。

学生会員に関しては、登録料は無料です。年会費は四半期のうち、いつ登録するかにより初回の金額が変わります。お支払い方法は、郵便局経由の小切手、ペイパルの口座から、もしくはあなたの銀行情報に関してオフィスまで支払い方法をお問い合わせください。

2-c. 学生会員の登録の仕方
登録フォームを、Eメールにて学生登録一式として送る。

2-d. 学生会員の登録条件
-学位レベル、または翻訳、通訳の大学院コースに出席していること。
-学生会員として登録できる期間は、コースを受けている期間のみで、コース終了後は、   会員ステータスをアップグレードする必要がある。
-学生会員費は、返却いたしかねる。支払いが完了した時点で会員となる。その後、申請者  は全額を12週間以内に支払う義務がある。会員期間が切れる前に、申請者は再度追加
 会員費を含む、申請書を提出しなければならない。

2-e. 申請書チェックリスト
申請書はEメールにて、applications@iti.org.uk宛てに送信するか、ITIオフィスまで
郵送

-申請時期にあった年会会員費
-申請書
-大学通学証明書
-著名付きコード 

3. 準会員
準会員は、資格のある正会員ではないメンバー様です。プロの正会員になるためのステップとして用意された会員ステータスです。準会員年会費は、85ポンドです。準会員は、プロとしてのリファレンス、そしてキャラクター・リファレンスを申請書に添えて提出しなければなりません。

3-a. 準会員の特典
-世界によく知られたプロフェッショナル団体の会員になれる。
-英国翻訳通訳協会ウェブサイトの会員様のみの情報にアクセスできる。
-会員様のみアクセス可能な情報を通して、プロとしての能力開発のサポートが受けら
 れる。

-低価格での専門職業賠償責任保険
-隔月のBulletin誌の購読
-英国翻訳通訳協会、また関連機関への割引招待
-個人会員、法人会員様との交流の機会
-最新情報の提供
-産業をリードする情報の割引料金
-メンバー様フォーラムへのアクセス
-ITI 会議への招待

3-b. 準会員の条件
- 準会員としてふさわしい能力を備えている必要がある。
-申請者は、必要なリファレンスを ITIに提供する必要がある。
-リファレンスを書く人は、少なくとも1年間申請者を知っている必要がある。
-すべてのリファレンスは、異なる組織からのものでなければならない。
-配偶者、パートナー、家族のメンバーからのリファレンスは無効となります。
-申込者はITIへ提出するにふさわしいリファレンスを提供しなければならない。
-申込者は、少なくとも、1通のプロフェッショナル・リファレンスと、1通のキャラクター  ・リファレンスを提供しなければならない。
-プロフェッショナル・リファレンスは、最近、または現在の雇用主によって提供されるべ  きである。但し翻訳もしくは通訳関連でなくてもよい。
-過去12ヶ月以内に卒業した申込者は、雇用主の変わりに大学教師よりリファレンスを提供 できるものとする。

3-c. 申請チェックリスト
申請書はEメールにて、applications@iti.org.uk宛てに送信するか、下記のITIオフィスまで郵送

-申請料金の返却はない。
-支払いが完了した時点で会員となれる。
-申し込み支払い日から12週間以内に、必要なリファレンスを提出する。
-その後、会員期間が切れる前に、申込者は再度追加会員費を含む、申請書を提出しなけれ  ばならない。

-申請費 60ポンド(税金含む)
-申請書
-1通のプロフェッショナル・リファレンス・フォーム(上記参照)
-1通のキャラクター・リファレンス・フォーム
-著名付きコード

申請費用の返却はない。
支払い後、申請書の検討がなされる。
申請費用を支払い後12週間以内にすべての申請に必要な書類を提出
会員期間が切れる際、再度申請書と追加の会員費を支払う必要があ。

4. 正会員
正会員(MITI)は、実証された経験を持つ翻訳者、通訳者のために設計された会員ステータスです。正会員は、プロフェッショナルとしての翻訳者、通訳者の経験の証明書の提出が求められます。正会員には、3つの種類があり、それは、翻訳者、通訳者、そして会議通訳者の会員です。MITI(翻訳者)MITI(通訳者)MITI(会議通訳者)

正会員は、MITIMember of Institute of Translation and Interpreting)の称号を与えられます。すべての正会員は、この会員の一員になる前にそのスキルが評価されています。MITIのバッチを与えられた翻訳者、通訳者は、同僚からの評価やレビューなど厳格なプロセスを経ており、その分野においての仕事の確かな経験が実証されていなければなりません。加えて、正会員は、プロフェッショナルとして引き続き自己啓発(CPD)に励むと言う約束を示す必要があります。MITI正会員は、対象分野の理解の維持、向上が求められます。すべての評価は、1つまたは複数の特定分野、専門分野で我々の正会員としてふさわしいレベルを達成することが求められます。MITI正会員のグレードは、プロフェッショナル、また品質を重視した世界各国の翻訳、通訳サービス利用者、サプライヤーから注目されます。

4-a. 正会員の特典
-世界をリードしている翻訳通訳協会のメンバーとして、世界レベルで注目される。
-英国翻訳通訳協会ウェブサイトの会員様のみの情報にアクセスできる。
-会員様のみアクセス可能な情報を通して、プロとしての能力開発のサポートが受けら
 れる。

-低価格での専門職業賠償責任保険
-隔月のBulletin誌の購読
-英国翻訳通訳協会、また関連機関への割引招待
-個人会員、法人会員との交流の機会
-最新情報の提供
-産業をリードする情報の割引料金
-メンバー様フォーラムへのアクセス
-ITI 会議への招待

4-b. MITI(翻訳者)会員の必要条件
資格:学位または同等の資格
申込者は、プロとしての翻訳の経験が少なくとも6年あることを証明できれば、学位がなくても会員として検討されます。
経験:少なくとも3年のプロの翻訳者としての経験
リファレンス:能力とよい評価の推奨
評価:翻訳、ITI会員試験に受かること

4-c. MITI (翻訳者)-リファレンス
申請者は、必要なリファレンスをITIに提供する必要がある。リファレンスを書く人は、少なくとも1年間申請者を知っている必要がある。すべてのリファレンスは、異なる組織からのものでなければならない。配偶者、パートナー、家族のメンバーからのリファレンスは無効である。申込者はITIへ提出するにふさわしいリファレンスを提供しなければならない。申込者は、少なくとも、2通のプロフェッショナル・リファレンスと、1通のキャラクター・リファレンスを提供しなければならない。リファレンスは、少なくとも3年の経験を証明しなければならない。申込者は、少なくとも2つのリファレンスをITIに認められる組み合わせで、2ヶ国語で提出しなければならない。

4-d. MITI会議通訳者
-申請費 60ポンド(税金含む)-準会員、MITIを除く。
-申請書
-経験に関連した書面
-学位卒業証書、もしくは卒業見込証明書
-少なくとも2通のプロフェッショナル・リファレンス・フォーム(上記参照)
-1通のキャラクター・リファレンス・フォーム
-著名付きコード
必要書類をapplications@iti.org.ukまで送る。

MITI(通訳者)会員の必要条件
資格:学位または同等の資格
申込者は、プロとしての通訳の経験が少なくとも6年あることを証明できれば、学位がなくても会員として検討されます。
経験:少なくとも3年のプロの通訳者としての経験
最小150日もしくは1000時間の通訳経験を持った通訳者
申請者は、リファレンス、もしくは公的な給料明細、もしくは記録により経験を証明しなければならない。
リファレンス:能力とよい評価の推奨
評価:通訳者、ITI会員の面接に受かること
警察と裁判所通訳者は、下記の必要条件も満たしていなければならない。
CRBからの最近のスタンダードもしくは強化開示(過去3年以内の日付に限る)
DPSI(法律)、メトロポリス・テストもしくは、最近のNRPSIの正規会員の証明資料
必要書類をapplications@iti.org.ukまで送る。

MITI通訳者-リファレンス
申請者は、必要なリファレンスをITIに提出しなければなりません。リファレンスを書く人は、少なくとも1年間、申請者を知っている必要があります。すべてのリファレンスは、異なるリソースでなければなりません。配偶者、パートナー、また家族からのリファレンスは受け付けることが出来ません。可能な限り、ITIの参照形式でリファレンスを提出する必要があります。申請者は少なくとも2通のプロフェッショナル・リファレンスと、1通のキャラクター・リファレンスを提出しなければなりません。リファレンスは、貴方の主な雇い主からが適切です。リファレンスには、最短3年間の経験を証明しなければなりません。また申請者は最小2通のリファレンスをITIの受け付ける2種の言語で提出する必要があります。また申請者は最小2通のITI(ビジネス及び/またはコミュニティ通訳)の受け付ける通訳のリファレンスを提出する必要があります。すべての申請者は、追加のリファレンスなしで電話通訳するオプションがあります。  

MITI(警察及び裁判所通訳)
申請者は少なくとも2通のプロフェッショナル・リファレンスと、1通のキャラクター・リファレンスを提出しなければなりません。リファレンスは貴方の主なCJS雇用者から提供されるのもでなければなりません。リファレンスは、最短3年間の経験を証明しなければなりません。申請者は、最小2通のリファレンスをそれぞれの2言語にて提出しなければなりません。  

正会員(通訳者)- 申請チェックリスト
申請書はEメールにて、applications@iti.org.uk宛てに送信するか、下記のITIオフィスまで郵送してください。申請料金は、返却いたしかねます。お支払いが完了した時点で会員となります。申し込みお支払い日から12週間以内に、必要なリファレンスを提出してください。それ以降、再度申し込みには、申請費が新たにかかります。
-申請費 60ポンド(税金含む)-準会員、MITIを除く。
-申請書
-経験に関連した書面
-学位卒業証書、もしくは卒業見込証明書
-少なくとも2通のプロフェッショナル・リファレンス・フォーム(上記参照)
-1通のキャラクター・リファレンス・フォーム
-著名付きコード
必要書類をapplications@iti.org.ukまで送る。

警察及び裁判所通訳者は、下記の提出物も必要となります。
-最近のNRPSI登録証明もしくは、DPSIまたは、メトロポリタン・ポリス・テストの複写 -DRBスタンダードもしくは強化開示の複写(過去3年以内の日付に限る)
必要書類をapplications@iti.org.ukまで送る。  

MITI会議通訳者
このカテゴリーは、会議通訳者に特化しています。正会員はMITIの称号を与えられます。
すべての正会員は、
この会員の一員になる前にそのスキルが評価されています。MITIのバッチを与えられた翻訳者、通訳者は、同僚からの評価やレビューなど厳格なプロセスを経ており、その分野においての仕事の確かな経験を実証している。加えて、正会員は、プロフェッショナルとして引き続き自己啓発(CPD)に励むと言う約束を示す必要があります。MITI正会員は、対象分野の理解の維持、向上が求められます。すべての評価は、1つ、または複数の特定分野、専門分野で我々の正会員としてふさわしいレベルを達成することが求められます。MITI正会員のグレードは、プロフェッショナル、また品質を重視した世界各国の翻訳、通訳サービス利用者、サプライヤーから注目されます。

-世界をリードしている翻訳通訳協会の会議通訳者(MITI)の特典

   メンバーとして、世界レベルで注目される。
 -
英国翻訳通訳協会ウェブサイトの会員様のみの情報にアクセスできる。
 -
会員様のみアクセス可能な情報を通して、プロとしての能力開発のサポートが受けられる
 -低価格での専門職業賠償責任保険
 -隔月のBulletin誌の購読
 -英国翻訳通訳協会、また関連機関への割引招待
 -個人会員、法人会員との交流の機会
 -最新情報の提供
 -産業をリードする情報の割引料金
 -メンバー様フォーラムへのアクセス
 -ITI 会議への招待

5. フェローシップ会員(FITI
フェローシップ会員(FITI)は、少なくとも10年の翻訳、または通訳の経験を持つ正会員ステータスとして門戸を開いています。ITIのフェローシップ会員(FITI)は、通常ITIに持続的に貢献をしていることを実証した会員、もしくは少なくとも5年以上のCPDの記録を持っているメンバーに授与されます。応募は、ITIの正会員で、10年以上のフルタイム、またはそれと同様のパートタイムの経験を持っている必要があります。

6.  法人会員
ITIのメンバーシップは、個人だけに限定されておりません。翻訳者&通訳者の協会としてではなく、翻訳&通訳の協会として、我々は好評の翻訳会社、社内の翻訳部署、大学の翻訳や言語部門、また翻訳、通訳に関心を抱く国際団体など、全業界を盛り上げていくことを目指しています。

法人会員は言語サービスビジネス、教育、ビジネスまたは組織の3種類に分かれています。



教育

ITI
のオンラインコース

ITIは翻訳者会員へ、2つのオンラインコースを実施しています。それは、プロフェッショナル・サポート・グループ(PSG)とオリエンテーション・コース(OC)です。2つのコースとも、1年に1回実施しており、翻訳者としての生活の違いを参加者に紹介したり(OC)、フリーランスの翻訳者としてより専門性を追及する演習(PSG)をしたりと、2つのコースとも、数々の演習で構成されています。

プロフェッショナル・サポート・グループ(PSG

ITIのプロフェッショナル・サポート・グループは、フリーランス翻訳者のためのビジネスコースです。このコースは、毎年14-15週間に渡って行われています。すべてはオンラインで行われ、ITIの会員、もしくはMITIの方にご参加いただけます。 8人の講師が8つの演習を構成しています。おおよそ20の受講者とオンライン上でアップロード、ディスカッションをします。議題は履歴書の書き方、仕事の見積、TMの使用、自己の専門分野の発掘、またコンピューター機器、マーケティングに関することが含まれています。受講者は、14週の間少なくとも1週間当たり12時間ほどの時間を費やすことが期待されます。(ほとんどの演習は、考えるのに時間を費やします。コースを修了すると、CPD15日分に相当すると考えられています。価格は、2013年コースにはまだ設定されていませんが、通常通り、限られてはいるものの、奨学金を利用することも可能です。PSGは、翻訳コースではありません。これはビジネス・スキルを磨くコースです。翻訳やコンピュータースキルを磨くためのコースは、オリエンテーション・コースをお勧めします。こちらのコースもまた、オンラインで受講いただけます。こちらのコースに興味をお持ちの方、または登録されたい方は、ITIメンバーシップ・オフィサーのParveen Mannmembership@iti.org.uk)にお問い合わせください。応募用紙をEmailにてお送りいたします。合格者には、メンバーシップ・オフィサーより翌年度中にご連絡いたします。

 
 
  PSG
モジュール

PSGコースは、8つのモジュールにより構成されています。受講者は特別な演習を各講師のもと学べるでしょう。8つのコースは、次の8つの質問に対処するために設計されています。

1. PSG-履歴書(CV)を通して自分を表現する

質問:どのようにして、翻訳会社にアピールすれば良いのですか?

英国では、翻訳会社にアプローチをする際、履歴書の送付をしばしば求められます。これは貴方が仕事に応募する場合に書くような履歴書ではありません。履歴書の送付を聞く理由としては、貴方が今まで行った業務や勉強がどれほどのものかを見るものではなく、どのような翻訳業務の経験があり、今後の翻訳業務をどのように選ぶべきかを見極めるために求められます。この演習の講師は、翻訳会社に送るにふさわしい履歴書の書き方をあなたに問うでしょう。また履歴書に対する細かなフィードバックを受けることが出来るでしょう。履歴書を送る際にどのように自分を売り込むか説明することを求められるでしょう。また、講師は過去にどのような仕事をしたか聞くでしょう。また、他の参加者の履歴書について議論したり、何を履歴書に含むべきでないかなどについて議論することが期待されます。この演習は、講師や受講者をお互い知る絶好の機会です。また演習で得た専門技術や知識は後々の仕事上の問題を解決するのに役立ちます。

2. 貴方にあった専門分野を探し出す

質問:私は専門分野を持っていません。どうすればいいのでしょうか?

専門分野は、顧客のビジネスに価値を見出し、自分の仕事を高く評価してくれる良好な顧客を見つけるための鍵です。この演習で、講師はどのように貴方の専門知識を生かして仕事をするか数多くのヒントを教えてくれるでしょう。最初の場所でどのように足固めをしていくか、基本から学ぶことが出来るでしょう。 当然講師はすべてを知っているわけではないのですが、広く経験豊かな翻訳者として、貴方の疑問に対する答えを見つけるために、その分野の専門知識を持った人に聞くなどし、あなたをサポートするでしょう。

3. 翻訳の仕事のための見積と請求

質問:翻訳料金について見積を要求されていますが、どうしたらよいか分かりません。教えてください。

ここでは、2つの演習をします。一つ目は、講師がテキストを与え、クライアントがあなたに翻訳料金を聞くのと同じように、あなたに見積をしてもらいます。それからその仕事に対しての請求書を提示してもらいます。(もちろん実際に翻訳をしてもらうことはここではありません。)ポイントとなるのは、あなたの提示した請求書が英国の法的要件を満たしているか確認することにあります。この演習では、ワードカウントや料金設定以外に関わってくる部分について議論することが出来ます。PSGでのほとんどの議題と同じように、個人個人の状況によって、誰もが異なる答えにたどり着くでしょう。

4.支払いの確認

質問:仕事も完了し、請求書も送りました。さて、どうやって支払いを確認すればいいのでしょう?

これは他の演習と比べても、最も分かりやすい演習です。講師(まだ講師の名前は発表はされていません)は、クライアントの支払いの遅さに対しどのように対処したらよいかなど、具体的なアドバイスをするでしょう。実際に行わなければならないことを念頭に置き、必要情報を持っているか確認してください。困難な状況におかれた議題についてもアドバイスします。

5. 電話でクライアントとコミュニケーションをとる

質問:突然の電話にどのように対処したらよいのでしょう?

この演習の他と異なる点は、オンラインではないと言うことです。その代わり、講師は翻訳会社のプロジェクト・マネージャーという前提で受講者に電話をします。どのように電話を受けたらよいのか、どのように予想外の電話に対応するのか、どのような質問を投げかけたらよいのかなどを学びます。このコースは、残念ながらPSGウェブサイトの詳細なフィードバックはありませんが、講師と直接話し、あなたの弱点について指摘、提案をします。

6. 翻訳メモリーを使って仕事をする

質問:CATツールを使用したことがありません。翻訳メモリーとはどのようなものですか?

この演習では、市場で使われる様々なCATツールと、数多くあるツールの中からどのようにして選ぶかをお教えします。この演習では、いくつかの競合製品の評価をし、あなたにあった製品を見つけ、あなたが選んだ製品で翻訳を行います。演習では、あなたのコンピューターでの小さな誤差を認識するために、わざとおかしな質問をしたりし、翻訳メモリーのソフトウェア上でよい環境を築いていきます。

7.ビジネスツールを選ぶ:ハードウェア、ソフトウェア、事務機器

質問:何を準備すればよいでしょうか?

この演習は、あなたのビジネスのために必要なツールを決める手助けとなります。PCを使うのか、Macを使うのか?スマートフォンが必要なのかどうか?机とイスがあれば仕事は始められるが、何をすればよいのでしょう?いくらトレーニングコースやビジネス開発に投資すればよいのでしょう?ほとんどのPSGの演習は簡単に答えが出るようなシンプルなものではありません。あなたのビジネスプランを検討し、必要なツールを必要経費でまかなえるよう演習をします。

8. マーケティングプランを立てる

質問:私が学んで来たすべてのことを、どのようにしたら翻訳ビジネスに活かしていけるのでしょう?

この演習では、どのようにあなたのビジネスプランを立てるか体験していただきます。実際のビジネスプランで練習することは、本当の意味での挑戦です。この演習では、あなたの強み、弱み、機会と脅威の分析を行い、どのようにして弱みに対処し、強みを最大限に活用する方法を検討します。次にあなたの計画を詳細に分割していき具体化していきます。 

PSG講師

2013年のフリーランス翻訳者のためのITIPSGビジネススキルコースの講師は現状まだ確定しておりません。いつものように、PSG講師は、数年コースを受講してきた方の中から選ばれます。また中には初めてPSG講師をする講師もいます。

2. オリエンテーション・コース

このオリエンテーション・コースは、新規参入の足固めをする手助けのために設計されました。

このコースは、1週間に少なくとも12時間の作業量が必要となる短期集中型のコースです。コースの修了時には、6日間のプロフェッショナル開発の記録が与えられます。参加者は他のコース・メンバーとアイデアや解決方法について議論します。これは友人や同僚とのコミュニケーションを構築すると共に、翻訳者に自信を与え、トレーニング・イベント、言語、主導ネットワークや地域グループなど、ITIのコミュニティーを充分活用いただけます。

コース参加条件

次のいづれかに当てはまる方

·         言語の学位をお持ちの方

·         翻訳者としての自覚を持ち、資格と経験をお持ちの方

·         翻訳の研究や大学院コースの翻訳ディプロマを持っている方

·         ITIに参加しているが、プロの翻訳者になるために何をしたらよいのか分からない方。

·         オリエンテーション・コースは、ITIのアソシエイトのみに開放されています。ITIの学生会員は、応募する前にアソシエイトのステータスを取得する必要があります。翻訳の大学院資格取得のために勉強している学生は、所定のコースを修了していることを証明することで応募いただけます。

コースの概要

ITIのオリエンテーション・コースは、ITI会員で、プロの翻訳者としてのステップをまだ踏んでいない人を対象にしています。このコースはオンラインで行われますので、どこに住んでいようが問題ではありません。演習は経験を積んだ翻訳者の指導の下、履歴書の作成、基本となるワープロやコンピュータースキル、翻訳の専門分野などを考慮した演習で構成されています。講師からのフィードバックは、集中型で、オンライングループを通して行われます。上記と同じく重要になるものは、参加者は、シニア翻訳者による評価のために、翻訳したものを2セット提出してください。これは貴方の翻訳スキルの強み、弱みに対してアドバイスをもらえる絶好の機会です。フレンドリーでサポーティブな環境で次のステップをどうするのか探します。

重要情報

コースの日程:2013114日~222日。ITIオリエンテーション・コースは12週間実施されます。

受付状況:コースは24人を募集します。応募については、先着順で考慮されます。

2013年の受付は終了いたしました。



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