「 ご挨拶 ― 多文化間交流を担う、翻訳者の役割の重要性 」
一般社団法人 日本翻訳協会 代表理事 湯浅 美代子
日頃は、日本翻訳協会の活動に対し、ご支援、ご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
当協会は、1986年設立以来、日本語と公用語としての英語との翻訳技能の向上を目指し、主たる
事業活動として、翻訳技能の検定を行い、早くも三十数年が経過し、この間、多くの翻訳技能習得者
の技能向上と、翻訳専門技能習得の重要性、的確な翻訳技能が必要であることを広く広報すること
などにより、広く翻訳技能の向上に貢献してまいりました。
皆様ご承知の通り、日本は、古くは中国との文化交流などを通じて、仏教の伝来があり、さらには幕末
の西欧諸国からの開国要求などを受けての、明治という開国の時代を迎えたわけですが、最近では
それらが欧米列強の開国要求に屈せざるを得なかったから、という隠された事情が明るみに出され、
広く知られる時代となりました。
そのようなタイミングを捉えて、「翻訳」を通じて、言語の違い、民族の違い、歴史の違い、文化の違い
による誤解や混乱を超えて、同じ一つの地球人としての相互理解が深まり、相互に尊重しあい、多種多様
な文化を認め合う「地球レベルの文化、文明の真の夜明け」を迎えたいものです。
この様な時代にあって、【和を以て貴しとなす】 という日本の精神性、【和】の精神を、「翻訳」を通じて
世界に広げる役割を果たす「翻訳のプロフェッショナル」を認定し、広く翻訳活動を支援することは、当協会
の事業理念の表明であり、日本語、英語間だけでなく、世界各地の多くの言語と【日本語】との翻訳交流に
貢献する【翻訳技能の向上に寄与】したいという思いを新たにいたしました。
本年、当協会の活動を更に深め、翻訳を通じての異文化交流の促進、異文化間の相互理解の深まりに
寄与すべく、思いを新たに事業活動を進めてまいります。ここに、皆様のご支援、ご協力をお願いして、
ご挨拶といたします。
一般社団法人 日本翻訳協会
代表理事 湯浅 美代子